戦闘場

アテナイを始めとするギリシアの都市国家では18歳以上の青年男子のためにエフェボスと呼ばれた軍事教育を受ける期間を設けていました。彼らは入学の前に次のような誓約を神々に捧げることが定められていました。「…私は我が神聖なる腕に不名誉を運ばぬことを、また僚友を決して見捨てぬことを誓います。」戦いにおける名誉はギリシア人において重要視され、卑怯な振る舞いや恥を知らぬ行いは神々の怒りを招き、それによって破滅すると信じられていました。また限度を知らぬ高慢や行き過ぎた自尊心も咎められたため、立派な市民には節度と謙虚さが求められたのです。ホプリタイはギリシアの軍勢の根幹であり、体育は基本的な軍事教練そのものでした。市民は祖国に対して忠誠を誓い、いつでも戦いを始められるように備えていたのです。先程の誓約は、次のように続けられました。「私が死す時、必ずや生まれた時よりも我が町を偉大ならしめんことを誓います！」