ミードホール

現代の我々が蛮族について得ることができる情報はギリシア人やローマ人が残した記録に基づいており、その中で彼らは残虐な脅威として書き記されています。しかしローマの歴史家ガイウス・コルネリウス・タキトゥスはその著書『ゲルマニア』において、大きな敬意を持ってゲルマン人を描いています。それによると彼らは開放的で誇り高く、饗宴や祝祭をとても好んでいました。部族の間での談合の場は必ず酒宴となり、彼らは酒を飲んで胸襟を開き、重大な取り決めを行いました。酒宴の前には神々に生贄を捧げたため、そのような場で欺瞞を働くことはあり得ないとされていたからです。タキトゥスはゲルマン人が非常に酒好きであり、「彼らは酒を欲しいままに与えられたなら、武器よりもはるかに簡単にその悪弊によって征服されるだろう。」とまで書いています。