遊牧民の野営地
築造費 | 1,200 |
修復費 | 480 |
修復費(廃墟の場合) | 960 |
- 60 耕作からの利益(農業)
- 7 食糧
解説
遊牧民は農作を主とした定住民とは違い、家畜の群れと共に季節毎に牧地を移動して生活しています。英語で遊牧民を意味するノマッドはギリシア語のノマドス(「土地を移動する」の意)を語源としていますが、ギリシア人たちは都市を建設して定住する文明人であり、遊牧民を野蛮な化外の民だと考えていました。しかし彼らが定住地を持たなかったとしても、都市の近郊に耕作地を持つ農民よりもよほど安全で豊かな暮らしを送っていたのです。遊牧はステップのような天然資源に不足した地域で生きるためには適した手段でした。部族によって占有する牧草地が決まっており、その牧草地で養える家畜の数も決まっていました。この縄張りは遊牧民にとって生命線であり、他の部族の領域を侵すことは戦争を意味しました。そのため彼らは一人一人が剽悍な戦士となり、部族の土地や家畜を守れなければ滅ぶほかありませんでした。彼らは定住民に対して略奪と殺戮を繰り返すように考えられていますが、多くの場合は家畜などの代価を払って交易を行い、穀類やワイン、木工品などを手に入れていました。遊牧民から見れば定住民は必需品を手に入れるために必要な存在であり、決して殺して奪うだけの対象ではなかったのです。