噴水

カナートは地下にトンネルを掘って設けられた水路であり、水を通す横穴と、一定の距離を置いて横穴の上に繋がれた縦穴とで構成されています。水源地の山麓を縦に深く掘り、地下水を探し当てた後で横穴をずっと伸ばしていき、目的地まで延々と掘り続けます。地下水路にするのは乾燥した気候による蒸発を防ぐためであり、また天災や敵の手で破壊されることから免れて、安全で清浄な水を都市に運ぶのです。カナートはBC1000年には既に存在しており、中東やアフリカの各地に広がりました。横穴の角度があまり急だと水の流れが激し過ぎて水路を侵食する恐れがあり、あまり浅いと水が流れなくなる恐れがあります。カナートは水路の傾斜角度を注意深く計算し、実際の工事の際にも角度を誤らないよう確認しながら掘削する技術が必要とされました。2000年以上を経た現在でも使用されているカナートが、その技術力の高さを証明しています。