ノデンスの祠堂

ノデンスは治癒の神であり、しばしば水と関連付けられていました。古代ケルト人は水を清浄なものと見なしており、水には人間を癒す力があると考えていたのです。ローマ支配時代、イングランドのセヴァーン川の岸辺にはいくつかの神殿が建立されましたが、その中にノデンスを祀った聖域と休息所が存在しました。恐らく病気を患った人々のための巡礼の場所であったものと推測されています。そこは川辺の美しい景色があり、ボアと呼ばれる海嘯（海の潮波が川を逆流する現象）を見ることができたため、古代の人々にとって神聖な土地となったのでしょう。ボアは一年を通して見られましたが、特に春季に大きな海嘯が発生しました。これまでに記録された最大のボアは約2.8mの高さに達しています。