カルタゴが滅亡したとき、たった一人の男の著作を除く書物の多くが破却されました。カルタゴ人の著述家であったマゴは農業に関する全二十八冊もの著書を残し、この中にカルタゴの繁栄を支えた農業技術の多くが記されていたのです。彼の原著は長い年月の間に失われてしまいましたが、ラテン語に翻訳されたものをカッシウス・ディオニュシオスやデキムス・ユニウス・シラヌスらが抜粋し、断片を窺うことができます。