緊急的措置

防御側にとって包囲されることは常に恐怖を伴います。相手の兵力よりも、「飢餓」という敵と戦うことを強いられるからです。いったん包囲されてしまえば、敵が包囲を諦めるかこちらが降参するまで城壁の内部にある食糧が全てになります。食糧を節約するためには完全に包囲されてしまう前に非戦闘員は退去させることが望ましい措置となるでしょう。口が減れば食糧はそれだけ長く続くのです。BC52年のアレシアの戦いのとき、ローマ軍に包囲されたアレシアにはあまりにも多くの女子供がいました。そのため非戦闘員をアレシアから追い出し、ローマの手に委ねることが決定されましたが、カエサルは捕虜を受け取ることを拒否しました。そのため都市と包囲線の間で女子供たちは飢えに苦しみ、アレシアの男たちはそれを見ているしかありませんでした。