
騎兵戦術
- +5% 全騎兵部隊の突撃ボーナス
解説
古代世界において馬を戦争に用いるには大きな出費を求められ、また騎乗して戦うためには普段から乗馬に慣れ親しむ必要がありました。そのためギリシアの都市国家では民主政や寡頭政といった政治形態に拘わらず、騎兵は資産を持つ富裕層に限られた兵役でした。しかし品質の良い鎧や武器だけで優秀な兵士になれるわけではなく、戦場の混乱の中で馬を操り、敵の刃を潜って行動するためには専門的な訓練が欠かせませんでした。ヒッペイス(ギリシア語で「騎兵」の意)はクシュストンと呼ばれた騎槍や投槍を持ち、乱戦に備えて両刃の剣を用意していました。当時の馬術は現在のものと大きく異なり、鐙が無かったために足で馬の腹を抱えこまねばならず、布や毛皮を馬の背中に置いただけの鞍ではバランスを取ることさえ習熟を要しました。そのためギリシアの騎兵は主戦力とはならず、偵察や敵の追撃に用いられることが専らだったのです。