プラトン主義

プラトンの哲学はプラトン主義と概括して呼ばれることがありますが、それは彼の「イデア論」を軸として展開される哲学です。プラトンによれば、人間、動物、樹木、その他の物質などの目に見えている世界は不完全な仮像に過ぎず、真に実在するものはイデアしかありません。ソクラテスが無知の知を自覚し、問答により人間としての徳性を追求しようとしたことを受けて、プラトンは知の目指すべき永遠の実在であるイデアを想定し、人間の肉体の目ではイデアを捉えることはできないと唱えました。プラトンはアテナイで生まれ、本名はアリストクレスでしたが恰幅の良さからプラトン（「肩幅が広い男」の意）と呼ばれました。アテナイでアカデメイアを創立し、アリストテレスを初めてして多くの弟子を育て、80才で死没しました。