投射トリエレス船, 傭兵隊ペルタスタイ

募兵費 610
維持費 450
投射ダメージ 32
射程距離 80
毎分の射撃数 7
船体強度 693
船速 6
白兵戦攻撃 18
武器ダメージ 24
白兵戦防御 40
防具 65
耐久力 50
アビリティ
長所と短所
  • 脆弱な船体
  • 軽装備の搭乗員
  • 高い船速
  • 低い衝角突撃能力
  • 低い接舷移乗能力
  • 平均的な射撃戦闘
  • 短い射程
  • 高い射撃速度
  • 非常に大きなダメージと高い徹甲力
  • 大きな盾を装備
  • 非常に弱い白兵戦闘
  • 低い士気
解説

古代世界の軍船のうち、最も一般的だったのは三段櫂船(ギリシア語ではトリエレス)でした。古代史劇をテーマにしたハリウッドの大作映画の多くには三段櫂船が現れます。この船は当初から戦闘用に設計されており、その名の通り両舷の上下三段に漕ぎ手を配置し、多数の櫂が干渉しないよう空間が確保されていました。櫂は船体の舷外材に取り付けられ、軸受けを中心として回転する仕組みでした。三段の櫂の長さはどれも同じで、櫂が海面に刺さる角度を少しずつ変えて水を漕ぐ力が分散しないようになっていました。三段櫂船は古代の快速船で、良く訓練された船員ならば素晴らしい速度で海上を航行できました。また一般に考えられているように漕ぎ手が全て奴隷と言うわけではなく、自由民が兵役の一部として務める場合も多かったのです。ただし櫂で漕ぐ以上喫水線を低くせざるを得ず、悪天候で波浪の高い場合、また外洋での航海には適していないという欠点もありました。とはいえ三段櫂船は非常に長い時代を通じて軍船の主役であり、衝角突撃は多くの海戦で敵の船を沈没させました。甲板には多くの兵士や大型兵器を搭載でき、海兵は接舷移乗の時機を今かと待ち構えていたのです。

ペルタスタイという名は彼らが持っていたペルタという盾に由来しており、革もしくは枝編み細工で作られた軽量の盾で、三日月のように円の一部が欠けた形をしていました。彼らはギリシア世界の軍には一般的に見られた兵士で、鎧はほとんど身に付けず盾と三本の投槍を携えていました。敵の戦列に接近して投槍を浴びせ、反撃を受ける前に素早く後退することが基本戦法であり、主力である重装歩兵に損害を与えて隊列を崩すのが主な役割でした。時代が経過して軍や戦術が発達し、散兵に対抗するための軽歩兵が登場すると、彼らは接近戦のために麻布製の鎧と短剣を装備するようになりました。さらに後になるとペルタではなく大型のトゥレオスと呼ばれる盾を持つ散兵も現れましたが、ペルタスタイの名は散兵の代名詞として長く残りました。